現代人にとって欠かせないアイテムのひとつになりつつあるモバイルバッテリーですが、さまざまな種類、規格、特徴を持った製品が販売されています。常に持ち歩く充電池なので、利便性はもちろんのこと、安全性にも配慮した商品選びが欠かせません。今回は安心して使える日本製モバイルバッテリーのおすすめをご紹介します。
選ぶなら安全性の高い日本製
現在販売されているモバイルバッテリーには、外国製のものが多くあります。
もちろん多くは日本国内法に準拠した安全性能を持っているのですが、不良品率が高いような製品が紛れ込んでいることも事実です。
不良品のモバイルバッテリーでは、充電容量が異常に少ない、本体への充電速度が著しく遅い、スマホへの充電がうまくできない、本体が加熱しやすいなどの問題が発生します。
ひどいものになると、充電池が過加熱によって膨らんで破損につながったり、突然発火、爆発などの重大なトラブルを引き起こしたりする危険性もあるほどです。
日本製の場合、そもそもの設計基準が国内法に則っているため、そもそも違法性のあるような欠陥商品が販売されている可能性がかなり低くなります。
それだけではなく、不良品率の低さも、日本製モバイルバッテリーを選びたい理由のひとつです。
安全性の面では、やはり日本製が外国製よりもリードしていると考えていいでしょう。
また、日本人ユーザーのニーズに合わせた仕様を目指して作られているなど、使いやすいアイテムである場合が多いことも、日本製モバイルバッテリーを選びたい理由として挙げることができます。
モバイルバッテリーを選ぶ基準
モバイルバッテリーを選ぶ際には、以下の5つの基準を念頭に、自分の使いやすい仕様のものを選ぶことをおすすめします。
バッテリー容量
最初に確認しておきたいのは、本体バッテリーの容量です。単位は「mAh(ミリアンペアアワー)」で、数字が大きいほど充電しておける電気の量が多くなります。
スマホの充電を1日に何度も行いたい人や、複数台の端末を利用している人は、充電容量が大きいものを選ぶのが理想です。
結論から言うと、2回フル充電を行いたい人は10,000mAh、3回フル充電を行いたい人は15,000mAh程度の製品を買うことをおすすめします。
具体的にどの程度のバッテリー容量が必要になるかの計算は、以下の通りです。
スマホ本体バッテリー容量は機種によって異なりますが、iPhone11で3,110mAh、Xperia XZで2,900mAhと、おおよそ3,000mAh程度がひとつの目安となるでしょう。
つまり、「充電残量ゼロの状態からフル充電の状態にするのに、3,000mAh程度の電力量が必要」ということになります。
次に、モバイルバッテリーに記載されているバッテリー容量を確認しましょう。
このバッテリー容量は「どれくらい電気を溜めておけるか」の数字なのですが、スマホに充電を行う際に、必ず電力のロスが発生してしまいます。
実際に使える電力量は、書かれている数字の6割程度、と見積もるのがいいでしょう。記載されているバッテリー容量に0.6を掛けたものが、その製品の出せる実力、と想定します。
これら2つから、モバイルバッテリーに記載されたバッテリー容量に0.6を掛けたものが3,000mAhなら、スマホ端末を1回フル充電するくらいの能力があると判断できるのです。
3,000mAhを0.6で割り戻してやると、5,000mAhとなります。つまり、バッテリー容量が5,000mAhと表示されていれば、スマホ1回分の充電、と想定することができるのです。
充電速度
充電の速度は、使用しているスマホの給電方式と、モバイルバッテリーが電気を送り出す電圧に依存しています。
今回はモバイルバッテリーの選定方法なので、モバイルバッテリーの電圧についてご説明しましょう。
モバイルバッテリーには「○○V/○○A」という記載が必ずあります。Vは電圧、Aは電流を指しており、電圧と電流を掛けたものをW(電圧)と言います。高速充電がいい、という場合は、この電圧の値が高くなるものを選びましょう。
現在一般的な充電器の仕様は、iPhoneの場合「5V/1A」(5W)、Androidの場合「5V/1.5A」(7.5W)となっています。この数字よりも高いものを選べば、充電の速度は上がりやすくなるのです。
本体の重さ
いつでも持ち運びたいモバイルバッテリーだからこそ、本体の重さは非常に重要な要素です。カバン自体が小さい場合や、小物入れのサイズに制限がある場合などは、特にサイズに注目して選ぶといいでしょう。
ただし、本体が小さくなればなるほど、充電できる電力量も少なくなり、複数回充電することは難しくなってしまいます。「どちらが自分にとって大きいメリットがあるのか」を、考えた製品選びが必要です。
ポートの数
一度に複数台の端末を充電したいという人には、出力ポートが2つ以上あるタイプのモバイルバッテリーをおすすめします。
多くの製品ではポートが1つとなっているので、複数ポートが欲しい人は、必ず出力仕様を確認しましょう。また、ポートが複数ある場合、ポートによって出力速度に差があるような場合もあります。事前の下調べが重要です。
その他の特殊機能も
モバイルバッテリーの中には、ソーラー充電ができるものや、電池からの充電ができるものなど、少し変わったタイプのものも存在しています。
モバイルバッテリーは災害時に役立つアイテムでもありますので、こうした給電方法のモバイルバッテリーも、便利に使うことができるでしょう。
モバイルバッテリーのおすすめ10選!
それでは、実際にどのようなモバイルバッテリーを選ぶのがいいか、ここからは具体的な商品を挙げてご紹介します。
バッテリー容量重視なら
スマホのハードユーザーや、タブレット端末も活用している人には、大容量バッテリーがおすすめです。
【バッファロー】BSMPB13410P2
13,400mAhのバッテリーで、最新のスマホでも2.5回程度は充電できる大容量です。公式のデータでは、iPhone6sを約5回充電、iPad Proを約1.1回充電した実績もあり、ハードユーザーにおすすめな1台となっています。
ただ、モバイルバッテリーは衝撃に弱く、むき身のままカバンなどに入れておくと、それだけで劣化が早まってしまいやすいます。
そのため、持ち運びに便利なキャリングポーチが付いているのは、嬉しい配慮ですね。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
【cheero】Power Plus 5 Premium 20000mAh with Power Delivery 60W
設定されているバッテリー容量は20,000mAhと、日本製では最大クラスの容量を誇っています。
先ほど上で挙げた計算値をもとに考えると、最新のスマホを4回程度充電できるだけの性能があると推測されます。これだけの容量があれば、外出時だけではなく、災害などの非常時においても、有効に活用できるでしょう。
バッテリー残量がデジタル表示されることも、嬉しいですね。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
充電速度重視なら
忙しい人には、急速充電ができるタイプのモバイルバッテリーがおすすめです。
【maxell】MPC-CPD15000P
最大18W(9V/2A、12V/1.5A)の高速充電に対応しているモバイルバッテリーです。理論上、平均的な充電器と比べて2~3倍の速度で充電することが可能となっています。
バッテリー容量も15,000mAhと多く、ポートも3つ付いており、ビジネス時、レジャー時のどちらにも対応できる1台といえるでしょう。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
【cheero】DANBOARD 13400mAh PD18W
最大18W(9V/2A、12V/1.5A)の出力が可能な、高速充電対応モバイルバッテリーです。表面には『よつばと!』に登場したキャラクター“ダンボー”をモチーフにした可愛らしい柄があしらわれています。
比較的小型なモバイルバッテリーながら、出力性能はしっかりとしている点も、おすすめポイントです。モバイルバッテリーのデザイン性を重視したい人にもおすすめできます。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
軽さ重視なら
日頃からの持ち運びを考えていて、「できる限り本体が軽いモバイルバッテリーを持ちたい」と考えている人には、以下の3つがおすすめです。
【バッファロー】BSMPB3310P1
外寸は26×75×33mmとなっており、小型のスティックのり程度の大きさしかありません。重さは約115gと、こちらもかなり軽い仕様です。その分、バッテリー容量は3,350mAhと、そこまで多くはありません。
旅行用などとして使うというよりは、日々の生活におけるモバイルバッテリーとして、お守りのように持っておくと安心できる1台、という感じです。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
【maxell】MPC-CS5000P
外寸は26×115×26mmと、少し縦長です。重さは約105gと、かなりの小型であるのに対して、充電容量は5,000mAhとなっており、このサイズにしてはかなりの大容量をサポートしていると言っていいでしょう。
ただ、やはり旅先での充電、ということを考えると、やや不安の残る容量といえるでしょう。こちらも、普段使いをメインに考えることをおすすめします。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
【cheero】Power Plus 5 Stick 5000mAh with Power Delivery 18W
外寸は27×120×25mmとさらに縦長に、重さは約125gと少しアップしています。
こちらのモバイルバッテリーの特長は、コンパクトサイズでありながら5,000mAhの容量、さらに18W(9V/2A、12V/1.5A)の高速充電機能を搭載しているところです。
こちらも容量の都合上、旅先に持っていくのには少し心もとない印象を受けるかもしれません。しかし、普段使いをするには、かなり使い勝手のいいサイズ感と仕様を兼ね備えるのではないでしょうか。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
ポート数重視なら
一度に複数端末を充電したいという人には、こちらの商品をおすすめします。
【maxell】MPC-CTY12400
出力ポートが3つ付いているモバイルバッテリーはいくつかありますが、なかでもこの製品がおすすめなのは、出力とバッテリー容量のバランスがいいことです。
USB端子Type-Aが2つ、Type-Cが1つと、旅先において複数人でモバイルバッテリーをシェアする場合にも便利な仕様です。バッテリー容量は12,400mAhと、複数台を充電してちょうどいい規模となっています。
「オーバースペックなモバイルバッテリーは不要だが、持っておいて安心できる1台は欲しい」という方におすすめです。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
その他の機能で選ぶなら
そのほかにも、さまざまな特長を持ったモバイルバッテリーがあります。
【maxell】MPC-RTC3000P
USB Type-Cの接続端子が本体の一部となっている、ケーブル一体型のモバイルバッテリーです。
非常に薄い(4.8mm)というのもポイントで、持ち運びに便利で軽くて薄い、というモデルになっています。
容量は3,000mAhと少な目ではありますが、別途のケーブルが不要というところと合わせ、普段使いに便利な一台といえるでしょう。
こちらの製品はType-C型のコネクタがついた商品ですので、Android専用となっています。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
上記商品と同仕様のiPhone向け製品もありますよ。こちらはLightningケーブルが本体と一体となっています。
バッテリー容量は6,200mAhとこちらのほうが大きいのです。しかし、その分厚みも16mm程度とやや大きくなっています。
【Panasonic】BQ-CC87L
USBType-Aから充電池を充電でき、電池からスマホを充電できる機能の付いたアイテムです。基本は、充電池への充電をベースに考えられた設計ではあります。
しかし、外出先でモバイルバッテリーの電力がゼロになってしまったとしても、電池さえ手に入れば充電機能を復活させられるということを考えると、かなり便利です。
また、単三電池を利用した緊急時用のライト出力が付いており、災害時の安全確保などにも利用できます。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
自分のライフスタイルに合ったモバイルバッテリー選びを
安全性を重視したいモバイルバッテリーは、やはり国産品から選ぶのが最も安心できるのではないでしょうか。
ただ、日本製に絞ったとしても、モバイルバッテリーを選ぶときには、さらに別の、さまざまな基準軸があります。
旅行のために持っていくなら大容量、普段使いなら急速充電可能なもの、荷物を重たくしたくないならコンパクトなものなど、考えておきたいシチュエーションは複数思いつくのではないでしょうか。
自分の使いたい方法、目的に合わせて、最適な1台を買うようにしましょう。