欧州では大衆自動車メーカーとして非常に親しまれている「フォルクスワーゲン」。
2035年までに完全電気自動車化が定められている欧州において、フォルクスワーゲンはあまり先進的な電気自動車メーカーとは言い難いかもしれません。
この記事では、フォルクスワーゲンから2022年以降に発売が予定されている電気自動車(EV)を一覧で紹介するとともに、現況や今後の展望などについて解説します。
読み終えれば、フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)は今後どうなっていくのか理解できるので、ぜひ参考にしてみてください。
フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)における現況
意外に思うかもしれませんが、2021年10月現在、フォルクスワーゲンから販売されている純電気自動車(BEV)は存在しません。
2020年12月までは、同社の主力モデルである「e-Golf」が販売されていましたが、現在は新車の生産・販売を終了しています。
実際「e-Golf」は売れていなかった訳ではありませんでしたが、販売終了するに至りました。
後述しますが、フォルクスワーゲンは、新しい電気自動車モデル「ID.」シリーズに注力することを選択したのが理由であると思われます。
今まさに変化が必要とされている自動車業界において、次世代のクルマを育てるために、フォルクスワーゲンは転換期を迎えているのです。
フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)一覧
先述したように、2021年10月現在、フォルクスワーゲンが新車で販売している電気自動車(EV)は存在しません。
ただ2014年の販売以来、長らく愛されてきた「e-Golf」は、今後中古車市場で見かけることも増えるはず。
価格もリーズナブルになっているはずなので、中古のEVを視野に入れている方は、ぜひ参考にしてみてください。
e-Golf | |
画像 | 引用元:ヴォルクスワーゲン |
現行生産 | 2020年販売終了 |
販売年 | 2014年 |
販売価格 | 499万円~ |
バッテリー容量 | 35.8kwh |
航続距離(JC08) | 301km |
電費 | 約8.4km |
急速・普通 | 急速◯普通◯ |
e-Golf
フォルクスワーゲンの看板車種でもある「Golf」を完全電動自動車化した「e-Golf」。
同社初の純正電気自動車として、発売から長らく愛されてきましたが、2020年12月には方針の変更により生産を終了しました。
販売価格は当時499万円~でしたが、現在中古車市場に出回っているものだと、遥かに安価に購入できます。
中古EVとしては悪くないので、ぜひ中古車での購入も検討してみてください。
フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)の今後の展望・戦略
フォルクスワーゲンは、2021年7月13日に、2030年までの新戦略である「NEW AUTO」を発表しています。
新戦略では2030年に自動車1台当たりにおけるCO2排出量を、2018年比で30%削減することを目標に掲げると宣言しました。
2030年までに新車販売の約50%を電気自動車にする計画を立てており、その10年後の2040年までには、世界の主要市場の新車ほぼ100%がゼロ・エミッションになるとのこと。
また発表内容でも驚きだったのが、自動車以外にもソフトウェアの開発に注力していく予定であるということでした。
将来的には、ソフトウェア販売も事業の柱のひとつになることを予想しており、その他、移動・モビリティなどに関するサービス化も促進する予定です。
ただ欧州だと「アウディ」は
2026年以降に販売される全ての車種を電気自動車とする
と宣言しており、「メルセデス・ベンツ」は
2022年までに全セグメントにEV投入し、2025年以降は次世代車台ベースのEVのみ販売する
と発表。
フォルクスワーゲンは2035年までに全EV化宣言は見受けられず、他社と比較すると、若干頼りないように感じてしまうのが残念なところかもしれません。
2021年9月には新モデル「ID.LIFE」を全世界初公開
現にフォルクスワーゲンは2021年9月にドイツ・ミュンヘンで行われた「IAA MOBILITY2021」にて、コンセプトカー「ID.LIFE」を発表しました。
まだコンセプトカーであるため、具体的なモデルは発表されてはいませんが、2025年までに2万ユーロ(約260万円)と大衆車らしい安価な価格で提供される見込みです。
「ID.LIFE」は今後のフォルクスワーゲンのEV戦略を体現している、まさにフラッグシップモデルであるため、今後どんなモデルが開発されるか楽しみにしておきましょう。
まとめ|フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)は今後に期待!
フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)は、現在新車の購入は出来ませんが、今後は「ID.LIFE」モデルが多数販売される見込みです。
この先の1~2年は、あまり大きな動きはないかもしれませんが、2025年までには電気自動車(EV)が多数導入されています。
今フォルクスワーゲンの電気自動車を購入するのは少し待った方がいいかもしれません。
今後新しく出てくる「ID.」シリーズのモデルは、新時代を代表するようなクルマになるかもしれないので、ぜひあと数年様子を見てみるようにしましょう。