充電中や使用中などにスマホが熱くなる現象を体感したことがある人は少なくないでしょう。実はこれは、スマホから危険信号の可能性もあるのです。今回はスマホが熱くなってしまう理由とその対処法についてご紹介します。
スマホが熱くなる原因
まずは、スマホが熱くなる理由について解説します。スマホが熱くなっているとき、発熱している部分は基本的にバッテリーです。
バッテリーが熱を持ってしまう理由はいくつか考えられますので、それぞれ項目ごとに該当していないかを確認してみてください。
充電しながら使っている
「スマホを使う」ということは、バッテリーから電気を消費することを意味しています。対して充電はバッテリーに電気を送り、蓄積するための行動です。
これらを両方同時に行ってしまうと、バッテリーは受け取った電気をすぐに送り出す必要ため、なかなか充電が完了せずに長時間充電を行うことになってしまいます。
基本的に、充電中はバッテリーが発熱しやすくなるのですが、長時間の充電になることでその発熱量が多くなってしまうのです。
充電しながらのスマホ使用は、最低限にとどめておくことがベターです。
不要なアプリが起動している
GPS機能(位置情報サービス)を使うアプリなどが常に起動している場合は特に、通信によってずっと電力が消費されている状態になります。
この場合の発熱部位は、バッテリーよりも集積回路と呼ばれる情報処理を行う部分に集中します。
集積回路は通信だけではなく、画面の表示などスマホの機能全体にかかわる部分です。そのため、発熱によって負荷がかかると、処理落ちなどのトラブルにもつながります。
一度自身のアプリ起動状況を確認し、バックグラウンド起動している不要なアプリがある場合は閉じてしまうのが理想です。
長時間の使用
バッテリーの過熱という点で行けば、充電しながら使用するのと同様に危険な発熱を起こすのが長時間使用です。
具体的な時間は機種やバッテリーの劣化具合によっても異なりますが、1時間、2時間と長時間にわたって連続使用を行っていると、発熱してくる場合があります。
また、長時間使用時には充電器につなぎながらの使用になるケースも多いでしょう。これも同様に危険ですので注意してください。
気温・室温が高い
そもそも気温や室温が高い場合、スマホの温度も高くなりやすいです。スマホ本体においても、熱くなりすぎないように冷却する工夫がなされています。
しかし、それはあくまでも外に熱を放出して本体を冷やすという仕組みです。外の気温自体が高いと、うまく放熱が進まず、熱がこもってしまう場合があるのです。
バッテリーが古くなっている
バッテリーが古くなっている場合、短時間の使用であってもバッテリーが発熱することがあります。このようなケースでは、充電時などの発熱リスクも非常に高くなるので注意してください。
感覚として「いつ使ってもすぐ熱くなる」と感じるようでしたら、バッテリーが経年劣化している可能性が考えられます。
スマホが熱いまま使うとどうなるのか
一見「ただ熱くなっているだけ」のように感じるかもしれませんが、スマホが熱を持つことは、ユーザーにとって不利益になり得ます。
画面のフリーズ・データの消失
集積回路が熱を持つと、画面表示不良、画面のフリーズ、起動していたプログラムの強制終了などが発生するおそれがあります。
また、さらにひどい場合だと、電話帳などのデータが破損するおそれもあるのです。
集積回路の発熱は、不必要なGPS機能の使用によるものだけではありません。バッテリーの過熱から近くにある集積回路が温まって、結果としてこうしたトラブルにつながる可能性も否定できないのです。
スマホの劣化・故障
スマホに限らず、電子機器はほとんどすべて、熱に弱いという特性があります。
人間の手で持って「温かい」と感じるレベルの温度になっている場合、スマホにとっては強い負荷がかかっている状態になっている可能性が考えられます。
このような状況では、スマホの寿命はどんどん短くなり、動作状態が悪くなっていってしまうのです。ひどい場合だと、直接的に故障につながる場合もあるでしょう。
発火の危険性も
故障だけでは済まず、バッテリーの膨張などが起きるケースもあります。さらにひどくなると、バッテリーの発火や爆発など、ケガにつながる重大な事件が発生するおそれもあるのです。
「ただ熱くなっているだけだ」と思って油断していると、想像を超える事態に発展する危険性もあるということを認識しておく必要があります。
熱くなったスマホを冷やす方法は?
スマホを充電している場合は充電を中止し、アプリが起動している場合は、それらのアプリもすべて停止してください。可能であれば本体電源を落としてしまうのがもっとも安全です。
スマホを保護するケースが付いている場合は、一時的に外します。ケースがないほうが、基本的には放熱効率が上がるためです。ケースを外したら、直射日光の当たらない場所で、扇風機などで風を当てて、数十分放置しましょう。
やり方はこれだけです。
非常にシンプルな方法ですが、これが最も効果的な放熱方法であると言えます。もし扇風機など風を起こすものが手に入らない場合は、少し涼しい場所に置いておくといいでしょう。
冷蔵庫に入れたり水に付けたりしない!
「冷やせばいいならば、冷蔵庫に入れたらいいのではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、これは非常に危険なトラブルにつながるおそれがあるのでやめましょう。
また、防水加工が施されているスマホを冷水に浸けるのも同じです。
こうした方法で急激に冷却すると、スマホの内部で結露が発生して、電子回路にトラブルを引き起こしかねません。
スマホが熱くなるのを未然に防ぐための対策法
では、こうしたスマホ過熱トラブルを未然に防ぐためには、何をすればよいのでしょうか。
長時間の使用に注意する
なんといっても、長時間使いすぎない、というのがもっとも大切なことです。スマホはバッテリーを消費するときにも発熱します。
そのため、長時間の使用はそれだけバッテリーを大きく消費し、発熱を起こしやすくなってしまうのです。
不要なアプリは削除
使っていないアプリは削除しましょう。特に、バックグラウンドでGPS通信を行うタイプのアプリには、注意が必要です。
GPS通信を常時行っている場合、バッテリーが長時間にわたって消費され、かつGPS機能での通信も行うという、二重の発熱しやすい状況ができあがっています。
GPSを使用するアプリは、特に必要最低限のものに抑えるのが理想です。
バッテリーが弱っている場合は機種変更も
「長年同機種を使っている」という場合では、バッテリーがすでに弱っている可能性もあります。
バッテリーが消耗している場合は、これらのことに気を付けても、かなり発熱しやすい状態になっていて、改善することは難しいです。バッテリーの交換を行うか、機種変更をするのがいいでしょう。
ただ、バッテリー交換を行うほどバッテリーが消耗しているのであれば、多くの場合スマホ本体にもダメージが蓄積されていますので、これを機に機種変更してしまうというのが理想といえます。
充電中の使用は抑えめに
どのような場合でも、充電中の使用は極力避けましょう。充電しながら使うことで、充電中の発熱に加え、長時間使用を引き起こしがちになり、過熱の原因となります。充電中のスマホ使用は必要最低限にとどめると、発熱は最低限に留められるでしょう。
スマホを冷やしていたら充電残量がピンチ!そんなときにはモバイルバッテリーレンタル
「充電中のスマホ使用を避けていたら、充電残量が少ない状態で出掛けなくてはいけなくなってしまった」という事態も発生するかもしれません。そんなときには、出先で借りられるモバイルバッテリーサービスを活用してみましょう。
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スマホが熱くなるのは危険のサイン!早めに対策を
スマホが発熱しているときは、バッテリーか集積回路のどちらかに、設計以上の負荷がかかっている可能性があることを示しています。
そのどちらの場合であっても、スマホ本体に与えるダメージは非常に大きいです。少しでも「発熱しているかも」と思ったら、スマホの使い方について見直してみることをおすすめします。
また、もし発熱に気に掛けすぎて、出先で充電残量が足りなくなってしまった場合には、ぜひモバイルバッテリーのレンタルサービスも活用してみてください。