中国電力は2022年4月4日、「ソーラーカーポートPPAサービス」の提供を開始しました。また同日、「完全自立型EVシェアリングステーション」の実証事業を開始したことも報告しました。
この記事では、今回サービスが開始された「ソーラーカーポートPPAサービス」と、実証事業が開始された「完全自立型EVシェアリングステーション」について解説しています。
この記事を読めば、中国電力が行っている環境保全への試みを理解できるはずです!
中国電力のねらい
今回発表された2つのサービスはどちらも、環境省が掲げる「ゼロカーボン・ドライブ」の実現に向けて、中国電力が行っている取り組みです。
脱炭素社会の実現には、EVの普及が必要不可欠だと言われています。。
特に運送業界においても、運送用自動車のEV化が急がれています。
しかしながら、EVの導入や維持にかかるコストは未だ高額です。
中国電力はその課題を解決するために、前述のサービスを開発しました。
また同社は、電気自動車のシェアリングサービスである「eeV(イーブイ)」を昨年から提供しています。「eeV」は、個人または法人がEVを24時間いつでも予約、運転できるシェアリングサービスです。
https://biz.energia.co.jp/eev/sharing/
「ソーラーカーポートPPAサービス」とは
先日サービスが開始された「ソーラーカーポートPPAサービス」は、利用者の敷地に設置された太陽光発電設備付きカーポート(ソーラーカーポート)で発電された電気を、利用者自身が使用できる法人向けサービスです。
また、利用者による初期費用の負担が一切無く、月々のサービス料金のみで導入できることも特徴の一つです。
「4台モデル」と「2台モデル」の2種類のモデルがあり、太陽光パネルで発電できる電気の量などが異なります。
なお、15年の契約期間が満了した場合カーポートは利用者の設備となり、そのまま使用することができます。
https://www.energia.co.jp/press/2022/13865.html
「完全自立型EVシェアリングステーション」とは
「完全自立型EVシェアリングステーション」は、太陽光発電と蓄電池、EVを組み合わせたカーシェアサービスです。
中国電力は2022年4月4日、本サービスの実証実験を広島県にて開始しました。
機器構成は
・容量合計38kWhの蓄電池
・EV2台(日産リーフ1台/マツダMX-30 EV MODEL)
・非常用コンセント8口
となっています。
その名の通り、電力は全て太陽光によって賄われ、一般的な電源を接続する必要がありません。
日中EVが駐車されている場合は、EVを最優先に充電しつつ、余剰分を蓄電池へ。
駐車されていない日中は蓄電池を充電し、夜間EVが駐車されている時などに放電。
このように、状況に応じて最適な充電、放電を行う制御システムが搭載されています。
また将来的には、電動アシスト自転車や電動シニアカー、電動キックスクーターなども搭載することを目指しているとのことです。
さらに、前述の「eeV」のサービスが「完全自立型EVシェアリングステーション」にも導入される予定となっています。
中国電力は、世界初の完全自立型EVシェアステーションの実現に向けて「5年程度」の実証期間を設けていますが、商用化の目処が立てば商用サービスに切り替えていくという考えも示しています。
https://www.energia.co.jp/press/2022/13864.html
まとめ:中国電力の今後の取り組みにも注目しよう
「ゼロカーボン・ドライブ」の実現に向けて尽力している中国電力。
既にサービスが開始している「eeV」「ソーラーカーポートPPAサービス」と、「完全自立型EVシェアリングステーション」の商用化には大注目です!