日本において最大手の自動車メーカーとして、2020年の国内の新車販売台数50%と驚異のシェア率を実現しているトヨタ。
世界的にも有名な自動車メーカーであるトヨタですが、EV化に消極的な姿勢を見せていることで国内から行く末を心配する声も上がっています。
電気自動車の購入を検討している方の中には「トヨタが好きだからトヨタの電気自動車を買いたい!」と考えている方も多いですよね。
しかし意外に思うかもしれませんが、実は2021年現在、トヨタから一般向けに販売されている電気自動車(純EV)は1車種もありません。(*レクサスを除く)
この記事では、トヨタから販売されている電気自動車(EV)と、電気自動車における現況・将来の戦略などについて具体的に解説します。
トヨタの電気自動車(EV)を購入したい方は、必ず参考になる情報が多くあるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
トヨタの電気自動車(EV)における現況
まず前提として、トヨタは欧州各メーカーが行っているような「全車でEV化を行う」という施策に対しては「間違いである」という姿勢を明確に打ち出しています。
トヨタが目指しているのはあくまでも「カーボンニュートラル」の実現であって、電気自動車だけでなく、HV・PHEV・FCVなどで総合的に実現する方針。
欧州では2035年までに全ての新車販売を電気自動車(EV)に転換することが決まっていますが、日本・北米ではまだ明確な規制はありません。
現時点で材料費などコストの抑制が難しく、利益が出にくい電気自動車に全精力を注ぐのは適策ではないと判断していることが予想されます。
そのため2021年現在は、プリウスをはじめとするPHEV・HV、水素で走るMIRAIなどは発表していますが、BEV(純EV)は市場に投入されていないのです。
トヨタの電気自動車(EV)一覧
2021年11月現在、トヨタから販売されている電気自動車(EV)は「C+pod」に加えて、新たに「bz4X」が発表されました。
C+pod | bz4X | |
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画像 | 引用元:トヨタ公式サイト | 引用元:トヨタ公式サイト |
現行生産 | ◯ | ◯ |
販売年 | 2020年 | 2022年半ば |
販売価格 | 1,650,000円 | 未定 |
バッテリー容量 | 9.1kwh | 71.4kwh |
航続距離 | 150km(WLTC) | 500km |
電費 | 約16km/kwh | 約7.4km/kwh |
急速・普通 | 急速◯ 普通◯ | 急速◯ 普通◯ |
長年活躍してきた三菱の「i-MiEV」の代替カーとして、商用利用目的で非常に注目されています。
C+pod
現行生産 | ◯ |
販売年 | 2020年 |
販売価格 | 1,650,000円 |
バッテリー容量 | 9.1kwh |
航続距離 | 150km(WLTC) |
電費 | 約16km/kwh |
急速・普通 | 急速◯ 普通◯ |
トヨタから2020年12月に、超小型EVとして販売開始された「C+pod(シーポッド)」。
C+podは2人乗りの超小型車両で、自治体・法人ユーザー向けに市販化されており、2022年から一般向けの発売も予定されているようです。
普通の軽自動車よりもさらに小さく、全長はわずか2.5m未満、横幅も1.3m未満と非常にコンパクトなボディサイズが特徴。
まだまだトヨタの電気自動車化の第一段階モデルであり、普通の乗用車としては向かないかもしれません。
ただ近距離での移動がほとんど高齢者の方や、市街地用のシェアリングカーとして利用が期待されています。
普段から近い距離の移動が多いという方は、ぜひ「C+pod」の利用を検討してみてください。
トヨタの電気自動車(EV)の今後の展望・戦略
ここまでトヨタの電気自動車(EV)化があまり進んでいないということについて触れてきました。
しかし、だから今後もトヨタが電気自動車(EV)に対して消極的であり続けるということではありません。
2021年4月に行われた中国・上海モーターショーで、トヨタはEVシリーズ第一弾となる「TOYOTA bZ」を発表し、コンセプト車両を発表しました。
イベントでトヨタは2025年までにEV15車種を導入する予定で、そのうち「TOYOTA bZ」では新たに7車種を投入することに言及。
同モデルは中国・北米・欧州などEV需要が非常に高い地域で、多くの顧客に受け入れられることを期待しているとのことでした。
また実際に高級ブランドの「レクサス」では、テスラの対抗馬として電気自動車「UX300e」が既に販売されており、コンセプトカー「LF-Z」も来年以降に販売予定。
2021年9月には電動車の電池開発に対して1兆5,000億円を投資することを明らかにしており、決して消極的ではないと言えます。
来年以降、次々に「bZ」シリーズが投入され、市場が活発化していく予定であるため、ぜひ今後のトヨタに期待しましょう。
まとめ|トヨタの電気自動車(EV)は2022年以降に期待しよう!
記事内で述べたように、現状トヨタから出ている電気自動車は、法人・自治体向けの「C+pod」のみ。
全車をEV化することに対しては消極的なトヨタですが、2022年以降はEVモデルも市場に投入していく見込みです。
結論、トヨタの電気自動車(EV)の購入を検討しているのであれば、2022年以降に期待することをおすすめします。
「TOYOTA bZ」シリーズは、様々な型が出てくるはずなので、ぜひ来年以降のトヨタの電気自動車(EV)に期待しましょう。