今では生活の必需品ともいえるWi-Fiルーターに寿命があることはご存じでしょうか。
Wi-Fiルーターが寿命を迎えると快適な使用が出来なくなることはもちろん、セキュリティが弱まってしまうという危険性もあります。
安心・安全に使用するために、適切な買い替え時期を知っておくことが大事です。
今回の記事では、
- Wi-Fiルーターが持つ3つの寿命
- Wi-Fiルーター買い替えのタイミング
について紹介します。
読み終われば、Wi-Fiルーターの適切な買い替え時期を知ることができ、Wi-Fiをより快適に活用していくことが出来るようになるので、ぜひ最後までご一読ください。
Wi-Fiルーターに寿命が訪れるタイミング
私たちが普段使用しているWi-Fiルーターにも寿命は存在し、主に以下の3つの寿命があります。
- 本体寿命
- 通信規格寿命
- セキュリティ寿命
それぞれの特徴・寿命について、具体的に解説します。
本体寿命
本体寿命は端末によって差がありますが、4~5年で寿命を迎える場合がほとんどです。
モバイルWi-Fiルーターの場合、本体を充電しながら使用するケースも多く、早ければ3年ほどで寿命を迎えてしまいます。
本体寿命が訪れると、インターネットに接続した際の回線速度が遅くなったり、急に接続が途切れたりするようになります。
使用する環境の変化や、一時的に回線が混雑している場合でも、接続が不安定になるケースは多いです。
このような症状が出た場合には、他の端末が問題無く接続できているか確認してみましょう。
ルーター本体に異常がある場合、本体が寿命を迎えている可能性が高いです。
寿命を迎え、通信速度が低下してしまうと、使用する際のストレスが大きくなり、使い勝手が非常に悪くなってしまうので注意が必要です。
通信規格寿命
Wi-Fiに使用されている通信規格は、約2~6年で新しくなり、規格によって通信速度も変わります。
Wi-Fiルーターの通信規格は、米国電気電子学会(IEEE)が定めたものが主流となっており、2022年2月現在、無線LANの通信規格は主に以下の6つがあります。
規格 | 最大通信速度 |
---|---|
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | 9.6Gbps |
IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5) | 6.9Gbps |
IEEE 802.11n(Wi-Fi 4) | 600Mbps |
IEEE 802.11g | 54Mbps |
IEEE 802.11b | 11Mbps |
IEEE 802.11a | 54Mbps |
2022年1月現在では、IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)が最新の規格です。
通信規格が新しくなると、旧規格と比べて大幅に通信速度が向上します。
古いルーターを使用していると、新しい規格に対応出来なくなり、新型のWi-Fiルーターに追いつけなくなってしまいます。
快適な通信速度を得るためにも、新しい通信規格が登場したらWi-Fiルーターの買い替えを検討するタイミングでしょう。
セキュリティ寿命
無線LAN通信には、不正なアクセスを防止するセキュリティが存在します。
セキュリティにも規格があり、2~5年ほどの周期で新しい規格が登場しています。
現在は、
- WPA3
- WPA2
- WPA
- WEP
の4種類のセキュリティ規格があり、WPA3が最新の規格となっています。
WPA3では、それ以前の規格に存在していた脆弱性を改善し、より強固なセキュリティとなっています。
古い規格のセキュリティでは、防御力が弱まり暗号が解析されるなど、個人情報やクレジットカード情報が盗まれてしまう危険性も少なくありません。
安全に使用するためにも、新規格が登場したら買い替えを検討するのが望ましいです。
部屋の環境によりWi-Fiルーターの寿命は縮まる
Wi-Fiルーターの本体寿命は、4~5年ほどであるのが一般的ですが、Wi-Fiルーターが設置されている部屋の環境により、端末の寿命を早めてしまうケースがあります。
Wi-Fiルーターの寿命を縮める主な要因は
- 排気口の詰まり
- 湿気による内部部品のサビ
の2つが挙げられます。
最大限の性能を発揮するためにも、設置場所には気をつけて定期的な掃除をすることが望ましいです。
排気口詰まり
Wi-Fiルーターの排気口がホコリで詰まってしまうと、本体の熱を逃がすことが出来なくなってしまい、故障を早めることになります。
Wi-Fiルーターなどの精密機器まわりのホコリは、小まめに取り除くことをお勧めします。
湿気によるサビ
加湿器の近くや湿気の多い場所にWi-Fiルーターを設置すると、内部の部品がサビてしまいます。
内部部品が錆びれば当然、故障や不具合を引き起こす要因となります。
Wi-Fiルーターはなるべく風当たりのいい場所に設置するようにしましょう。
寿命以外でWi-Fiルーターを買い替えるべきタイミング3つ
Wi-Fiルーターが寿命を迎えたのであれば、新しい製品の購入を検討すべきです。
ただ寿命を迎える以外にも、Wi-Fiルーターの買い替えを検討すべきタイミングが存在します。
- 最新のデバイスを購入したとき
- 接続するデバイスが増えたとき
- 引っ越しをしたとき
主にこの3つのタイミングでの買い替えを、検討することをおすすめします。
最新のデバイスを購入した
最新機種のスマートフォンなどを購入した場合、その端末が新しい通信規格に対応している場合があります。
使用しているWi-Fiルーターが新しい通信規格に対応していないと、最新機器の性能を最大限発揮することができません。
古い端末を使用し続けると、いずれ通信速度の遅さに不満が出てきます。
最新のデバイスを購入したときは、Wi-Fiルーターの買い替えも検討しましょう。
接続するデバイスが増えた
Wi-Fiルーターには端末により、推奨される「接続台数」があります。
現在は、家電・ゲーム機など様々な媒体でWi-Fiを使用する機会が増えているため、いつの間にかWi-Fiルーターの接続台数が増えてしまっている可能性が高いです。
推奨された接続台数以上の機器をWi-Fi接続した場合、接続台数が増えれば増えるほど電波が分散され弱くなり、通信速度が低下してしまいます。
Wi-Fi接続するデバイスが増え、Wi-Fiルーターの推奨接続台数を超えるようであれば、買い替えるタイミングです。
引っ越しをした
Wi-Fiルーターは端末により、対応可能な部屋の間取りが異なります。
今よりも広い部屋に住むようになった場合、電波の範囲が狭いルーターでは接続が安定しなくなります。
引っ越しをするときは、使用しているWi-Fiルーターが対応している間取りなのか確認しましょう。
住む環境が変化したときは、Wi-Fiルーターの買い替えを検討するタイミングのひとつです。
Wi-Fiルーターの寿命は3〜4年が目安
本体寿命や新しい規格の登場時期を考えると、Wi-Fiルーターは3~4年ほどで寿命を迎えます。
もし使用されているWi-Fiルーターが、
- 通信が何度も途切れてしまう
- 通信速度が極端に遅い
上記のような症状が現れた場合、Wi-Fiルーターの寿命が近づいている可能性が高いです。
本体を再起動したり、ルーターのソフトウェアを更新すれば、改善されるケースもあります。
治らないようであれば、Wi-Fiルーターが寿命を迎えていると判断し、買い替えを検討しましょう。