いつも当たり前のように、自宅で使っている一般家電を車中泊で使えるようにするポータブル電源。
夏や冬の時期に車中泊をするとなれば、クーラーや電気毛布が欲しくなりますよね。
ポータブル電源の電力や波形・容量・形状など、購入前に知らないだけで「せっかく購入したのに上手く機能しなかった」というケースもあるはず。
この記事では、
- ポータブル電源の特徴
- 車中泊でのポータブル電源の使い道
- ポータブル電源の選び方
- 車中泊で使えるおすすめのポータブル電源10選
について解説していきます。
読み終えれば、あなたが車中泊をする際にぴったりのポータブル電源が見つかるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポータブル電源の特徴
ポータブル電源とは、持ち運びできる蓄電池もしくは電源のこと。
スマートフォンを持ち歩く際の、必須アイテムであるモバイルバッテリーよりも容量が大きく、長時間使用できます。
また、多くのポータブル電源はAC電源が搭載されているので、小型冷蔵庫やテレビなどの家電への給電が可能です。
ポータブル電源の充電方法には、
- コンセントからの充電
- 車内でタバコに火をつける際に用いるシガーソケット
- 発電機に接続
3種類あります。
ポータブル電源の電力供給は、インバーター*を使用して、直流電力を交流電力に変換するという仕組みです。
ACアダプター充電以外に、太陽光を利用して充電できるタイプもあり、フル充電後にUSB・AC・DCなどの多用途出力対応で、様々な機器や電化製品への電力を供給します。
*インバーター…周波数が異なる交流を発生させる装置のこと。
車中泊でのポータブル電源の使い道
モバイルバッテリーより容量が大きく、長時間の使用が可能なポータブル電源は、車中泊でも大活躍します。
寝具や寝袋、LEDライトなど、車中泊の際にあると便利なアイテムはたくさんありますが、中でもポータブル電源は車中泊になくてはならない必須アイテムです。
ここでは、車中泊でのポータブル電源の使い道を紹介します。
テレビやゲームを楽しめる
ポータブル電源があれば、小型テレビやゲーム機の充電ができます。
ポータブル電源には、USBポートがついているので、ゲーム機やスマートフォンへ直接充電が可能です。
テレビやゲーム機は消費電力が小さく、車両のバッテリーを減らさずに、ポータブル電源から電力を補えるので、安心感があります。
またテレビ以外にも、プロジェクターを使用して、屋外シアターも楽しめます。
ホットプレートや炊飯器などが使える
ポータブル電源は、車中泊でキャンプ料理を楽しむ際に役立ちます。
- 炊飯器
- 蒸し器
- ミキサー
- 電気ポット
- IH卓上コンロ
- ホットプレート
- クッキングポット
- オーブントースター
といった様々な調理器具を使えるので、自宅のキッチンと変わらない料理を楽しむことができます。
リラックスタイムに使える
ポータブル電源があれば、車中泊でも自宅と変わらないリラックスタイムを過ごせます。
ポータブルDVDプレーヤーがあれば、ドラマや映画を鑑賞できますし、スピーカーを用意すれば、車内で好きな音楽を楽しめます。
夏にはクーラーや扇風機、冬は電気毛布を用意していれば、車のエアコンやバッテリー消費を気にせず快適な環境で過ごせるでしょう。
ポータブル電源の選び方
ポータブル電源は、種類が非常に多く「何を重視して選べばいいのか分からない」という方も多いはず。
「購入の決め手が分からない」という方にも、ポータブル電源の選び方を解説します。
ポータブル電源選びで失敗しないために、選び方のポイントをひとつずつ確認していきましょう。
用途をはっきりさせる
ポータブル電源選びで、最初に決めることは「どんな電気製品をどこで使用するか」です。
何をどんな状況で使用するかによって、選ぶポータブル電源が変わってきます。
車中泊であれば、500Wh以上のポータブル電源が良いとされていますが、使用目的がはっきりしていないと電力の過不足につながるでしょう。
ポータブル電源選びよりも、まずは目的の明確化が大切です。
用途に合わせたバッテリー容量を選ぶ
ポータブル電源を選ぶ際は、用途に合わせたバッテリー容量を選びましょう。
バッテリー容量の単位は「Wh」で表します。
300Whのポータブル電源であれば、300Whの電化製品を1時間使用できるという意味です。
しかし、実際は300Whの内、約30%が放電されてしまうので、210Whを目安に考えると良いでしょう。
下記は、バッテリー容量と用途の関連表です。
用途 | |
---|---|
300〜500Wh | 小型扇風機スマートフォンやカメラの電池の充電 |
500WH以上 | 小型ポータブル冷蔵庫扇風機電気毛布 |
1,000Wh以上 | 災害(停電)でも重宝 |
ポータブル電源を車中泊で使用する際は、500Wh以上の電源装置を目安にしましょう。
使用する電化製品の出力波形から選ぶ
ポータブル電源は、使用する電化製品にあった出力波形から選びましょう。
波形によっては、使用できる電化製品が制限される可能性があります。
波形には、正弦波や修正波、矩形波の3種類があり、車中泊で電化製品を使用する際は「正弦波」を選びましょう。
修正波と矩形波でも、動作する場合はありますが、多くの電化製品は正弦波に適しているので、故障の原因に繋がります。
購入の際は、必ず「正弦波」であるか確認が必要です。
車中泊で活躍!ポータブル電源おすすめ10選
ここでは、車中泊でおすすめのポータブル電源10選を紹介します。
安心で安全に使えるポータブル電源を厳選しているので、車中泊の用途や目的にあったポータブル電源を選んでみてください。
Anker:PowerHouse II 400
PowerHouse II 400は、最大8台まで機器を同時接続できる高出力ポータブル電源です。
AC出力ポートは1台しかありませんが
- コネクト規格はType-C
- USBポートはPD対応
なので、急速充電が可能です。
同時接続した場合も、最大516Wまで出力できるので、複数の機器に接続しても、出力電力が低下しません。
静音設計なので、電子出力が大きくなっても、ファンの音が気になりにくいです。
Anker:PowerHouse 100
PowerHouse 100は、ポータブル電源でありながらモバイルバッテリーのような高い携帯性が備わっています。
PowerIQ 3.0 (Gen2)が搭載されているので、モバイル端末の急速な充電も可能です。
非常にコンパクトで、航空機へ持ち込み可能な規格となっています。
しかし一般的なポータブル電源と比べて
- バッテリー容量:98Wh
- 瞬間最大出力:125W
などのスペックが大幅に落ちるので、モバイルバッテリーの容量や出力に満足できない方向けの製品です。
加島商事:Smart Tap PowerArQ3
Smart Tap PowerArQ3は、2020年に家電のプロが自信を持っておすすめできる家電として、家電批評ベストバイ・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
555Whのバッテリーを、自由に着脱・交換できるシステムを搭載しており、バッテリー容量のカスタマイズが可能です。
カラーバリエーションも豊富で
- レッド
- チャコール
- コヨーテタン
- オリーブドラブ
の4種類があります。
機能面も含めて、初めてのポータブル電源に適した1台と言えます。
LACITA:ポータブル電源 エナーボックス
ポータブル電源 エナーボックスは、車中泊などのアウトドアや災害対策としても活躍するポータブル電源です。
本体に蓄電された電気容量は、電源をオフのまま3ヶ月放置しても、約5%しか自然放電されないので、電池寿命が非常に長いです。
パススルー充電に対応しているので、電化製品を充電しながらエナーボックスの給電ができます。
また、女性が片手で持ち運びできる、5Kgの重さを実現しました。
BLUETTI:ポータブル電源 AC200P
ポータブル電源 AC200Pは、他の電源装置と比べてもトップクラスの容量が備わったポータブル電源です。
- 定格出力:2,000W
- 最大出力:4,800W
といった大容量のバッテリーが搭載されています。
ホットプレートや炊飯器などの、調理家電を同時に接続しても正常な給電が可能です。
ワイヤレス充電は2台同時に接続できるので、スマートフォンの充電ケーブルは必要ありません。
Jackery:ポータブル電源 1000
ポータブル電源 1000は、車中泊などのアウトドアだけでなく、コンセントが使えない災害時でも安心して使用できるポータブル電源です。
ポータブル電源 1000には、ソーラー充電性能が備わっており、純正のソーラーパネル並列接続した場合、約8時間で満充電にできます。
使用時間や充電機能も優れており
- スマートフォン(18W)=約54回
- ノートパソコン(30W)=約12回
- 電気毛布=約13時間
- コーヒーメーカー(1,120W)=約52分
- 車載冷蔵庫=約66時間
使用が可能です。
Aiper:DISCOVERER 600
DISCOVERER 600は、7.5kgの軽量でありながら209,880mAhと、大容量なポータブル電源です。
車中泊だけでなく、
- AC充電
- ソーラーパネル
- カーチャージャー
といった3つの充電方法があり、1,000種類の使用シーンに合わせて活用できます。
出力モードは、4種類備わっており
- AC
- USB
- Type-C
- シガーソケット
があるので、ほぼすべての充電ニーズに対応しています。
本体には、LCDディスプレイが搭載されており、スクリーンから充電状況や電池残量の確認が可能です。
Smart Tap:PowerArQ Pro
PowerArQ Proは、機能性とデザイン性を兼ね備えたポータブル電源です。
- 定格出力:1,000W(最大2,000W)
- バッテリー容量:1,002.4Wh
非常にバッテリー容量が大きく、消費電力の大きな電化製品も長時間使用できます。
電気毛布 | シングル約17時間/ダブル約10時間 |
サーキュレーター | 約170時間 |
車載用冷蔵庫 | 約19時間 |
小型電気ポッド | 約3回分 |
ミニコンロ | 約50分 |
ドライヤー | 約50分 |
一般的なポータブル電源の場合、コンロやドライヤーは出力や容量が足りず使用できません。
しかしPowerArQ Proであれば、高出力のあらゆる家電に対応しています。
TogoPower株式会社:BALDR PIONEER500ポータブル電源
BALDR PIONEER500ポータブル電源は、最大500Wの機器が給電できて、車中泊だけでなく、キャンプや防災など幅広く活躍するポータブル電源です。
安全性を特に重視しており、
- 安定や安全性が高いテスラ系リチウムバッテリーを採用
- FCCやRoHS、PSEなどの安全認証を取得
しています。
最先端バッテリーマネジメントシステム(BMS)によって、
- 温度や電圧は適切に管理
- 過充電と過放電の防止
することで、過電圧や過負荷から保護しています。
ワイヤレスチャージャーが搭載されており、スマートフォンをポータブル電源の充電エリアに置くだけで、充電が可能です。
マックスパワー株式会社:ポータブル電源PL500J Ver3.
ポータブル電源PL500J Ver3.は、500Whの大容量のバッテリーでありながら、ファンレス仕様のポータブル電源です。
ファンの音が全くしないので、車中泊で静かに過ごしたい場面に適しています。
ポータブル電源PL500J Ver3.では、消費者向けのリチウム電池ではなく、
- 三元系リチウムポリマー電池
- 車載式BMS制御技術
どちらも車載業界で、信頼性が高い製品と技術を採用しています。
フル充電後に、電源は自動でオフになる仕様です。
車中泊を楽しむならポータブル電源は必須アイテム
車中泊を快適に過ごすために、ポータブル電源は必須アイテムです。
ポータブル電源は
- 用途を決めておく
- 用途に合わせたバッテリー容量を選ぶ
- 使用する電化製品の出力波形を確認
といった選び方の基準を覚えておけば、購入する際に失敗することはありません。
車中泊でポータブル電源を使用する際は、最低でも500Wh以上の電源装置を選びましょう。
機能面以外にも
- 重量
- カラーバリエーション
- デザイン性
が豊富なので、インターネットで調べた情報だけでなく、可能であれば実店舗で目にすることをおすすめします。
ご紹介した車中泊におすすめのポータブル電源10選を参考に、用途に合いそうな1台をぜひ見つけてみてくださいね。